現役プロランナーに聞いた、速くなるための血中酸素濃度管理法
2016/12/07
プロランナー、というか実業団ランナーですね。
その方に個人的に話をする機会がありまして、その時酸素濃度の面白い話をされましたのでそれを記事にしておきます。
なんでも徹底して管理していた時はとんでもないぐらい成績が向上したとか。
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血中酸素濃度って何?どれ位が普通なのか
私はあまり耳にしたことがなかったのですが皆さんはどうなんですかね。
血中酸素濃度と書いていますが、厳密には血中酸素飽和度のことです。
血中酸素濃度と血中酸素飽和度私自身も詳しく説明できるほど知識が現状ありませんので簡潔に書きますと、
血中酸素濃度 =使える酸素
血中酸素飽和度=ヘモグロビンとくっついた酸素(すぐには使えない)
という感じです。
それでアスリートの人たちがコンディションチェックのため重要になってくるのは血中酸素飽和度の方になります。
まあ難しく考えず体内にどれだけ酸素があるのかが重要なのだと理解してもらえればオッケーです。
ランナーに必要な血中酸素飽和度は98%以上
一般的に人体の酸素飽和度は96%~99%が健康的なラインとされています。
しかし!
長距離選手の場合は98%以上なければ、「酸欠状態で走っていると言っても過言ではない」とのこと
実際当人の感覚的にも97,96%の時に走ると身体が重く、98%から走りやすさを感じるようです。
血中酸素飽和度は厳しい練習をするほど減少する
これは当然ですね。
走れば体内の酸素を普通に生活する時より多く消費することになりますから。
大体ペース走やインターバルなどを行った後は、97%以下に落ち込んでいるのだそうです。
血中酸素飽和度を活用した調整例
仮にレース当日から3,4日前に、キツめの練習を行い身体に刺激を入れたとします。
そうすると、血中酸素飽和度が97%以下に落ち込みますからそれをレース当日までの間に98%以上、欲を言えば99%に戻す必要があります。
血中酸素飽和度の高め方は後述しますが、基本的に練習量を落とすことと酸素カプセルを利用する方法しかないと思います。他にあるとしたら深呼吸を延々とやってるとか?
他にも刺激日の段階で血中酸素飽和度が低い(97%以下)時は、練習の強度を落とすなどレース当日に向けて万全の準備を行うことが可能です。
血中酸素飽和度の高め方
前述の文章で軽く触れましたが、基本的には2つの手法しかありません。それらを詳しく見ていきましょう。
練習量を落とす
これが一番優先的に使われる方法になります。
疲れたら休む!
これがコンディションを整えるためには一番です。
血中酸素飽和度を朝起床時に計測し、その数値の変化を見ながら練習量を落とすべきかを判断します。
酸素カプセルを利用する
これはレース当日まで時間がない場合などの奥の手的存在ですね。
というのも酸素カプセルは継続的利用をしないとあまり効果を実感できるものではないためです。
とはいえやらないよりは血中酸素飽和度を高めることが可能でしょうから、藁にもすがる思いで利用するしかない場面もあるでしょうね。
一番いいのは週に3,4度ほどのペースで利用し続けることなんでしょうが、実現するのは色々と難しいですから。
まとめ
・ただし長距離ランナーは98%以上でないと、走った時のパフォーマンスが著しく低くなると思うべし!
それから最後になりましたが、血中酸素飽和度の計測方法です。
理学療法士の方はだいたい持っているでしょうから、そういった方たちがいる病院に通うようにするかパルスオキシメーターという製品を手元に置くかに2パターンでしょう。
パルスオキシメーターというのは指を突っ込むと体内の酸素濃度が計測できるという品物のこと。
まあ安いものではないです。
ただ、実業団ランナーの方が言っていたのは
「自分に投資もできない奴は絶対勝てない」
「自分の能力を数値化するの能力を伸ばす上で最重要事項」
今回話を聞いた実業団ランナーの方は昔から重要なレースは決して外さない人間でした。
それはこういったものを利用して自分のコンディションをチェックする能力が高かったからなのかもしれないですね。