マラソンなど中・長距離種目における世界記録保持者たちの身長・体重
2015/10/30
ランナーとしてどうしても気になるのが周りの選手の体重。
特に世界を牽引するランナーたちがどんな肉体をしているのかなんてのはとても気になります。
人種が違えば適正体重も違うのか?
はたまた同じ人間だし、大体変わらないものなのか?
同じ体格に成れば同様の記録を出せるわけではありませんが、一つの指標として知っておきたいですよね。
そこで以下の種目で現在世界記録を保持している方々の身長体重など調べられる限りのプロフィールを掲載してみました。
調べた種目
・800m
・1500m
・3000m
・5000m
・10000m
・ハーフマラソン
・フルマラソン
無論男女共に調べましたので女性のかたも安心です( ´∀`)
女子のデータは男子の後に掲載しています。
※生年月日後ろの年齢や記録は投稿日時点のものです。ご了承ください。
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世界記録(男子)
800m
名前:デイヴィッド・レクタ・ルディシャ
生年月日:1988年12月17日 (26歳)
生まれ:ケニア キルゴリス
身長:190 cm
体重:70 kg
記録:1分40秒91 2012年8月9日
長距離選手には珍しい長身な選手です。
走りを見てみると、身長の高さを活かしてストライドを大きく取りグングン進んでいる感じです。
BMI換算してみると19.4になります。
標準より少し小柄ですね。
BMIの基準
低体重(やせ):18.5未満
普通体重:18.5以上、25.0未満
肥満(1度):25以上、30未満
肥満(2度):30以上、35未満
肥満(3度):35以上、40未満
肥満(4度):40以上BMIの計算式
BMI=体重/身長(m)の2乗
1500m
photo : sekatyu.blog.jp
名前:ヒシャム・エルゲルージ
生年月日:1974年9月14日 (40歳)
生まれ:モロッコ ベルカンヌ
身長:176 cm
体重:58 kg
記録:3分26秒00 1998年7月14日
競技で得た報酬を貧しい人々の援助に使ったりする聖人。
モロッコでは英雄視されているとか。
何でも彼の痔を治すためにモロッコの国王が動いたそうで。
前半からレースをハイペースで引っ張り、800mから加速。集団をバラけさせ、ラスト1周を圧巻のスピードで走り抜け勝利するスタイル。
ラスト400mのラップタイムで51秒という驚異的な記録を持つ。
(インターハイ400m優勝タイムが約46秒)
また1マイル競争(1600m)と2000m競争でも世界記録保持者である。
BMI換算で18.7。
低体重の一歩手前という感じ。
どうでもいいですが管理人は個人的にファンだったりします。
ですので彼が1990年台に走った1500mの動画を載せたりしたいのですが、残念なことに画質の悪いものしかないんですよね。
一応1600mの動画なら見れる範囲のものがありましたので載せておきますね!
3000m
photo : sekatyu.blog.jp
名前:ダニエル・コーメン
生年月日:1976年5月17日 (38歳)
生まれ:ケニア
身長:170 cm
体重:55 kg
記録:7分20秒67 1996年9月1日
2マイル(3.2キロ)でも世界記録を持ち、8分を切っています。(7分58秒61 1997年7月19日)
8分切りは今まででダニエル・コーメンのみ。(間違ってたらすみません)
7分20秒は100m換算で約14.5秒。200mなら29秒、400mなら58秒。1kmなら2分25秒……。
恐ろしい速さと持久力であることがわかりますね。
世界ジュニア陸上選手権でも5000mや10000mで優勝するなど輝かしい経歴を持ちます。
しかし、1990年代を最後にあまり見なくなってしまいました。
果たして今は何をしているのか……?
BMI換算で19.0。
やはり低体重よりですね。
5000m、10000m
photo : www.sanspo.com
名前:ケネニサ・ベケレ
生年月日:1982年6月13日 (32歳)
生まれ:エチオピア
身長:167 cm
体重:56 kg
記録(5000m):12分37秒35 2004年5月31日
記録(10000m):26分17秒53 2005年8月26日
強靭なスタミナ。
強烈なスピード。
両方を兼ね備えたマルチランナーといって差し支え無いでしょう。
彼のラストスパートは見るものを魅了します。
若い世代の子に「世界最強のトラックランナーは?」と聞いたら「ベケレ」と返ってきそうなほど。
12分37秒は1kmを約2分30秒。
他の種目の世界記録もとんでもないんですが、学生時代に5000mをよく走っていた自分からすると一番凄さを実感してしまいますね。
BMI換算で20.1
ここまでの選手で初めて20を越えましたね。それでも全然痩せ気味なんですが。
ハーフマラソン
photo : sekatyu.blog.jp
名前:ゼルセナイ・タデッセ
生年月日:1982年2月8日 (33歳)
生まれ:エリトリア
身長:160 cm
体重:54 kg
記録:58分23秒 2010年3月21日
ハーフマラソン一時間切るって何事なんですかね。
一応書いておくと日本歴代記録一位の佐藤敦之選手(中国電力)ですら1時間00分25秒ですから世界の壁の厚さを痛感させられます。
ちなみに20キロ(ロード)でも世界記録を保持しています。(55分21秒 2010年3月21日 ハーフマラソン世界記録時の通過)
ハイペースで押していく力に優れたランナー。
しかし、ラストのスパート能力に欠けるため競り負けて2位以下というケースが多い模様。
2009年のベルリン世界陸上10000mでケネニサ・ベケレ選手とも戦いラスト100m地点までは前にいたが、100mで抜かれ2位という苦い経験もある。
その時の彼はコメントで
「15周トップで走ったが問題は最後の100mさ!1位と2位では大違い」
と語っていたそうです。
因みにその時のレース結果は
ケネニサ・ベケレ選手が26分46秒31
ゼルセナイ・タデッセ選手が26分50秒12
となっています。
BMI換算で21.1。
低身長ながらケネニサ・ベケレ選手やダニエル・コーメン選手達と同じくらいの体重です。
フルマラソン
photo : speed-works.com
名前:デニス・キプルト・キメット
生年月日:1984年1月22日 (31歳)
生まれ:ケニア
身長:171 cm
体重:55 kg
記録:2時間02分57秒 2014年9月28日
かなり最近の記録ですね。
更新したレースはベルリンマラソンです。
なんでも基本的に平坦であるためタイムが出やすいのだとか。
しかし9月中なんてベルリンは日本と大体緯度が同じだったと思うので暑いでしょうに、これだけのタイムで走るなんて信じられませんね。
因みに1キロ換算すると約2分54秒ペース。
日本の高校生なんかは5000mを15分切ると結構凄いと考えられているのにそれ以上のペースで42.195キロ走るんですから驚きですね。
BMI換算すると18.8。
ギリギリ低体重にならない体重です。
世界記録(女子)
800m
名前:ヤルミラ・クラトフビロバ
生年月日:1951年1月26日 (64歳)
生まれ:チェコスロバキア
身長:
体重:
記録:1分53秒28
結構昔の選手なためか身長、体重のデータが手に入りませんでした。申し訳ない。
画像から推測すると大分筋肉質に見えるため体重は重めじゃないでしょうか。
正直言ってこの画像からも分かる通り、女性離れしています。
そのため黒い噂が絶えなかったとか。
30歳あたりから急激に記録が伸び始めたなど疑念の種はつきません。
今となっては立証できないことですが。
1500m
名前:曲雲霞
生年月日:1972年12月25日 (42歳)
生まれ:中国
身長:
体重:
記録:3分50秒46 1993年9月11日
これまた身長、体重がわかりませんでした!
あ、ちょっと石投げないで……。
真面目な話、女子の記録は結構古い方の場合が多くて情報が手に入りづらいんですよね。
彼女の記録に関しても残念なことに疑念があります。
当時、中国でエリスロポエチンというドーピングを使っていたことが他種目で発覚したためです。
エリスロポエチン(EPO)とは
酸素を運ぶ血液中の赤血球の数を増加させ、持久力を高める効果がある。
お前らどうせ陸上でも使ってたんじゃねーのか!?
って考えですね。
ただドーピングだけではこんな記録出せませんから努力も評価すべきだと思います。
女子選手ならわかると思いますが驚異的記録です。
陸上女子に永遠と残る記録なのではないかとも言われています。
3000m、10000m
photo : japanese.china.org.cn
名前:王軍霞
生年月日:1973年1月19日 (42歳)
生まれ:中国
身長:162cm
体重:50kg
記録(3000m):8分06秒11 1993年9月13日
記録(10000m):29分31秒78 1993年9月8日
3000mと10000m共に世界記録を保持している超人。
しかも何が凄いかというと記録を作った日時です。
10000m世界記録を作ってから5日後には3000mの世界記録まで作っています。
普通疲労は残るでしょうに、そんな状況でも未だ破られていない3000mの世界記録を作ってしまうんだから驚きです。
またもう一つ逸話があります。
10000m世界記録時のラップです。
前半5000mが15分6秒、後半5000mが14分25秒なのです。
現在の5000m世界記録が14分11秒15なので彼女が本気で5000mを走っていたなら、その記録を上回っていた可能性もありそうです。
BMI換算すると19.1。
正直女子選手のことに関してはあまり詳しくないんですが、長距離選手的には結構身長が高いのではないでしょうか。BMI指数に関しては標準でしょう。
5000m
photo : blog.goo.ne.jp/kozaru17
名前:ティルネシュ・ディババ
生年月日:1985年6月1日 (29歳)
生まれ:エチオピア ベコジ
身長:160 cm
体重:48 kg
記録:14分11秒15 2008年6月6日
ついに2000年台世界記録が出ましたね。
21歳の頃から女子陸上界の顔として活躍し、女性版ベケレとも呼ばれています。
2005年の世界陸上10000mではラスト一周を58.5秒で駆け抜けるという圧巻のスパート能力を見せつけました。(こういうところが女性版ベケレと呼ばれる所為かもしれません)
14歳で陸上を始め1年後には世界クロスカントリージュニアで5位という成績を収めています。
このことから、長距離に対して素晴らしい才能を持っていると感じます。
今後も頑張っていただきたい。
BMI換算で18.7。
男女ともに大体この辺りに収束するんですかね。
ハーフマラソン
photo : sekatyu.blog.jp
名前:フローレンス・キプラガト
生年月日:
生まれ:ケニア
身長:
体重:
記録:1時間05分12秒 2014年2月16日
全然情報が集まりませんでした!
記録は大分新しいですね。
えーと(……ヤバい書くことがない)
そうだ。
彼女は2014年のロンドンマラソンに出場していまして2位という好成績を収めています。
しかも1位との差は約3秒。
マラソンでもしっかりと実力を付けている彼女。今後の活躍にも期待したいところ。
2014ロンドンマラソン女子結果
1.エドナ・キプラガト 2:20:21
2.フローレンス・キプラガト 2:20:24
3.ティルネシュ・ディババ 2:20:35
はて、一位のエドナ・キプラガト選手とは姉妹関係なのでしょうか。
フルマラソン
photo : www.tbs.co.jp
名前:ポーラ・ラドクリフ
生年月日:1973年12月17日 (41歳)
生まれ:イギリス ダヴェナム
身長:173 cm
体重:54kg
記録:2時間15分25秒 2003年4月13日
中々知名度の高い選手ではないでしょうか。
彼女の走り方は独特です。
首を縦に振りながら、肩をいからせ、脇を開けてぐいぐい腕を振り、ガニ股気味で足の外側から接地する
当時彼女の走り方を見た専門家たちは42.195キロ持つ走りではない、と評価していたらしいですが気づいたら世界記録です。
しかも結構圧倒的な記録で、それは上述した2014年度のロンドンマラソンの結果からも分かるかと思います。
また喘息の持病を持っているようですが、それでもこれだけ走れる姿を見せてくれると喘息持ちのランナーに希望を与えてくれますね。
BMI換算すると18.0です。
まとめ
男女ともに身長の違いはあれどBMI指数で見てみると案外違いは少なかったです。
女子は痩せろ痩せろ言われる傾向にあるが、そんなことはないのではないでしょうか。(無論体質的に脂肪を蓄えやすいため意識する必要はあるが)
申し訳ないのは女子選手の身長体重のデータがあまり集まらなかったことですね。
やはりアスリートと云えど女性。
体重や身長を晒すのはすこし恥ずかしいのかもしれません。
しかし、こうして陸上の世界記録をざっと調べてみて
「お前ら本当に人間か?」
と思いました。
実際おかしいレベルの記録保持者が多すぎます。
どんだけ努力して、どれだけの時間を陸上に割けば達成できるですかね。