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認知症予防のための運動ならランニング・ウォーキングがベスト

   

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認知症というのは怖いものですね。
認知症の治療はかなり難しいため、一度そうだと診断されてから色々始めても遅いです。

ですので少しでも早く対策・予防のための活動を始める必要があります。

認知症患者の多くは字を書いたり、折り紙を折ったりして手の指を動かすリハビリを行います。

これには認知症の進行を防ぐ効果があるとされていますが、それはどうしてなのでしょうか。

まずはそこに触れながら何故ランニングやウォーキングが認知症予防に良いのかを書いていきます。

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なぜ運動で認知症予防ができるのか?

運動によって認知症の進行を防ぐことができるのはラット実験によって確認されています。

ではなぜ運動することで認知症予防ができたのか。
これは記憶をコントロールする-分子脳科学の挑戦 (岩波科学ライブラリー)という井ノ口氏の著書より神経新生を促進するからだと推測されています。

神経新生とは脳の記憶を司る細胞(ニューロン)の分裂のことです。
神経新生が活発であればあるほど、分裂速度が早く、そうでなければ遅い。
また神経新生が活発であるほど、海馬にある記憶が大脳皮質へと早く移動する。

大脳皮質へと移動する利点は、
海馬は小さいため記憶容量が少ない。
そして海馬を一度経由しなければ記憶することができないため、海馬が古い記憶で一杯になると記憶できなくなる。
そのためなるべく早く海馬の記憶を大脳皮質へと移動させる必要があるのです。

例えるなら海馬は家で言うところの玄関や廊下。
大脳皮質はその先の部屋となります。

沢山の記憶で玄関や廊下がうめつくされれば新しい記憶が入れなくなりますので、なるべく早く部屋(大脳皮質)へと玄関や廊下(海馬)
にいる記憶を移動させる必要があるのです。

つまり「なぜ運動で認知症予防ができるのか?」という疑問に答えると「運動によって神経新生を活発化できるから」ということになります。

認知症は様々な原因で脳細胞が死んだり、働きが悪くなることによって起きるとされています。
脳細胞を新しく増やす神経新生の活発さ、それと認知症の関係性は深そうです。

なぜ運動はランニング・ウォーキングがベストなの?

神経新生を活発化させる方法の一つは運動です。
そして他にも豊富環境に身を置くという手段もあります。

豊富環境とは刺激に満ちた環境、言ってしまえば好奇心を満たせる状況下です。

ラット実験の例ですと、ラット10匹をブランコやトンネル、綱渡りのロープなど遊び道具が豊富なゲージ内に入れたところ神経新生が2,3倍になったというものがあります。

他人とのふれあいは未知であり、豊富な遊び道具は好奇心を刺激します。
だからこそ神経新生が活発化したのでしょうね。

さて、それではなぜランニング・ウォーキングが認知症予防にベストな運動なのかの話に移りましょう。

ランニングやウォーキングがおすすめな理由は、まず自分の体力に合わせて運動しやすいというのが一つ。
そして一番の理由が様々景色を眺めながら行えるという点です。

好奇心を刺激することは神経新生に良いですので、見知らぬ土地を走るのは非常に効果的。

運動をしつつ、手軽で、好奇心も刺激できる、だからこそランニングやウォーキングが認知症予防にベストなのです。

まとめ

さてランニングやウォーキングが良いのは分かって頂けたと思います!

ですが注意点が一つ。
それは毎回なるべく違うコースを走る、もしくは歩く必要があるということです。

見慣れた景色では好奇心は刺激されませんから当然ですね。
ですが毎日行っていては、その内行動範囲全てが見知った景色になること請け合いです。

そうなったら一度通った道でも良いので、毎日違う道を通ることだけ意識してみてください。
一度見た場所ですから効果は半減するでしょうが、それでも毎日違うコースであれば多少はマシなはずです。

また一人でランニングやウォーキングをするのではなく、なるべくペアで行ったほうが良いでしょう。
人との会話は未知が発生しやすく、好奇心を刺激してくれますから。

まだまだ自分には関係ないと思わず今のうちから出来る範囲で神経新生を活発化させておいたほうが良いですよ!

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